内臓及び生殖器の障害について等級が定められています。
胸部臓器の障害:心臓、心のう、肺、ろく膜、横隔膜等に他覚的に証明できる変化が認められ、かつその機能にも障害が証明されるものをいいます。
胸部臓器の障害とは
介護を要するものとは
障害の程度 | 等級/別表第1 |
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの | 第1級2号 |
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの | 第2級2号 |
常に介護を要するもの、とは次を示します。
重度の胸部臓器の障害のために、生命維持に必要な身の回り処理の動作について、常に他人の介護を要するもので、胸部臓器の障害により、日常生活の範囲が病床に限定されている状態のものがこれに該当します。
随時介護を要するもの、とは次を示します。
高度の胸部臓器の障害のため、生命維持に必要な身の回り処理の動作について、随時介護を要するもので胸部臓器の障害により、日常生活の範囲が主として病床にあるが、食事、用便、自宅内の歩行など、短時間の離床が可能であるか又は差し支えない程度の状態のものがこれに該当します。
終身労務に服することができないものとは
生命維持に必要な身の回り処理の動作は可能であるが、高度の胸部臓器の障害のために、終身にわたりおよそ労務に就くことができないもので、胸部臓器の障害により、自宅周辺の歩行が可能か又は差し支えないが、終身にわたりおよそ労務に服することができない状態のものがこれに該当します。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの | 第3級4号 |
軽易な労務以外の労務に服することができないものとは
胸部臓器の障害のため、終身にわたりきわめて軽易な労務のほか服することができないもので、胸部臓器の障害による身体的能力の低下などのため、独力では一般平均人の1/4程度の労働能力しか残されていない場合がこれに該当します。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの | 第5級3号 |
軽易な労務以外の労務に服することができないものとは
中程度の胸部臓器の障害のために、労働能力が一般平均人以下に明らかに低下しているもので、胸部臓器の障害による身体的能力の低下などのため独力では一般平均人の1/2程度の労働能力しか残されていない場合がこれに該当します。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの | 第7級5号 |
服することができる労務が相当な程度に制限されるものとは
一般的労働能力は残存しているが、胸部臓器の障害のため社会通念上、その就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるものです。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの | 第9級11号 |
労務の遂行に相当な程度の支障があるものとは
一般的労働能力は残存しているが、胸部臓器の機能の障害の存在が明確であって労働に支障を来すものです。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの | 第11級10号 |
機能に障害を残すものとは
一般的労働能力は残存しているが、胸部臓器の機能に障害を残すものです。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
胸腹部臓器の機能に障害を残すもの | 第13級11号 |
生殖器の障害とは
生殖器の障害に係る等級は、以下のような基準で認定されます。
障害の程度 | 等級/別表第2 |
両側のこう丸を失ったもの | 第7級13号 |
生殖器に著しい障害を残すもの | 第9級17号 |
まとめ
内臓及び生殖器の障害についていかがでしたでしょうか。
後遺障害は、保険会社に言われるままに進めることなく、正しい知識を持って取り組んでいただければと思います。それには、交通事故問題に特化している弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士に依頼するメリット
後遺障害の等級に関して、弁護士に依頼することは様々なメリットがあります。ひとつは慰謝料が増額することであり、もうひとつは後遺障害の等級級数があがる可能性があることです。
適切な後遺障害等級の認定を受けられる可能性が高い
交通事故の案件を多く取り扱う弁護士であれば、後遺障害診断書の書き方、提出する画像の種類、実施すべき検査など、豊富な認定経験をもとに有効な戦略を得られます。
自分で保険会社と戦う場合よりも、適切な後遺障害等級認定を受けられる確実性はかなり高まるでしょう。
慰謝料増額の可能性が高まる
弁護士による交渉は裁判所基準を前提として行います。そのため、弁護士に依頼した場合、任意保険基準よりも高い水準で交渉が行われることになり、結果的に補償額が上がる可能性があります。
交渉や書類作成を弁護士に任せられる
もし入院や通院ともなれば、病院に行って治療をしなければならないし、何かと不便な生活を強いられる可能性があります。そんな状況になる一方で、保険会社との交渉や必要書類の準備を強いられ治療に集中することもできませんし、治るものも治らないという状況になることも考えられます。
弁護士に依頼することで慰謝料が数百万円以上増える可能性
慰謝料には「自賠責基準」「任意保険基準」そして「弁護士(裁判所)基準」という3つの基準がありますが、過去の裁判例を参考にする裁判所基準が最も高額な慰謝料を獲得する事ができます。
この裁判所基準による慰謝料を獲得するには、交通事故が得意な弁護士に依頼する事で、慰謝料が数百万円以上増額する可能性があります。
後遺障害者等級 | 自賠責保険基準 | 任意保険基準 | 裁判所基準 |
第1級 | 1,100万円 | 各保険会社が独自に定めていますが、自賠責保険基準よりやや高いが、ほぼ同額がほとんどです。 | 2,800万円 |
第2級 | 958万円 | 2,370万円 | |
第3級 | 829万円 | 1,990万円 | |
第4級 | 712万円 | 1,670万円 | |
第5級 | 599万円 | 1,400万円 | |
第6級 | 498万円 | 1,180万円 | |
第7級 | 409万円 | 1,000万円 | |
第8級 | 324万円 | 830万円 | |
第9級 | 245万円 | 690万円 | |
第10級 | 187万円 | 550万円 | |
第11級 | 135万円 | 420万円 | |
第12級 | 93万円 | 290万円 | |
第13級 | 57万円 | 180万円 | |
第14級 | 32万円 | 110万円 |
弁護士法人 フレア法律事務所(福岡オフィス)
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