交通事故で骨折した画像
交通事故の負傷で、骨折するケースは少なくありません。

また重症度にもよりますが、治療は長期間を要することが多く、慰謝料が高額になりやすい症状の一つでもあります。

ただし、交通事故による骨折の慰謝料を受け取るために、いくつかクリアしないといけない条件があります。

交通事故の負傷により骨折した場合、被害者はどのような治療を受けるのでしょうか?
今回は骨折の種類と、その治療内容について、簡単に解説していきます。

交通事故による骨折の種類

交通事故で頻出する骨折は、下記になります。

開放骨折

複雑骨折とも言います。折れた骨が皮膚から突き出ている状態を言います。

筋肉、血管、神経が傷つくことも多く、また露出部分から細菌が入り感染するリスクもあり、長い治療期間を要します。
特に重症の場合は、切断などの手術のケースもあります。

単純骨折

折れた骨が体内に留まっている状態を、単純骨折と呼びます(開放骨折と逆の状態)閉鎖骨折や、皮下骨折とも呼ばれます。

一般的な治療法は、手術はせず骨が自然にくっつくまでの間ギプスで固定後、放置して骨が治癒するのを待つ、というものになります。

圧迫骨折

圧迫骨折とは、背骨の骨(椎骨)が、強い圧力でつぶれて変形してしまった状態を、圧迫骨折と呼びます。

少しの衝撃でも骨折してしまう場合があります。治療法は、体をコルセットやカラーを装着して固定し、骨が安定するまで待つという方法が一般的です。
より重症の場合は、椎骨にセメントを注入したり、金属のボルト固定をおこなう等の、手術をおこないます。

はく離骨折

はく離骨折は、骨に付随している腱や靭帯が引っ張られて、剥がれてしまった状態のことです。

一般的な骨折よりも、症状は軽く、本人も気づかない場合もあります。基本的にはギプスで固定して治療します。
診断には、レントゲンやCT検査で確認し、一般的な骨折よりは痛みが小さいことが多いため、捻挫等と勘違いして骨折に気づくのが遅れるケースが多いようです。

粉砕骨折

強い衝撃で、骨に亀裂が入ったり、粉々に砕けてしまう状態、粉砕骨折と呼びます。折れた骨のほか周辺の組織にもダメージが及び、激痛が伴います。

治療方法は、ギプスでの固定が基本となりますが、ボルトやプレートで固定する手術をおこなうケースも多々あります。
ただし、粉砕骨折の場合、保存治療や手術を行なっても、もの形に修復できても安定せず、形を維持することが困難な場合があります。

骨折の程度

交通事故による骨折は、治療や慰謝料請求において、非常に重要となります。骨折の程度は大きく「完全骨折」と「不完全骨折」に分けられます。

完全骨折とは

骨の連続性が完全に断たれた状態、つまり完全に折れている骨折のこと。

不完全骨折

骨にひびが入った状態。一部の骨の連続性は断たれているが、骨全体の形状は保たれているもの。

骨折が治る期間は?

骨折の治療期間については、目安として「Gurltとcoldwellの表」というものがありますが、怪我の症状や、治癒のスピードには個人差があるので、必ずしも、この表通りの期間で治るとは限りません。

出典www.yurinokishinkyu.com

交通事故での骨折は鎖骨、腕、肘、手首、肋骨の部位が多いと言われています。

骨折における後遺障害の逸失利益について解説

逸失利益とは、後遺障害によって本来もらうことができた今後の収入減収分をいいます。

計算方法

基礎収入 × 労働能力の喪失率 × 喪失期間に対するライプニッツ係数

基礎収入

原則として、事故前の現実収入額とします。
現実収入額以上の収入を得てられる立証があればその額を算定基礎とすることができます。

労働能力喪失率の決め方

被害者の職業、年齢、性別、障害の部位、程度、減収分の有無・程度など具体的に稼働状況に基づきその喪失割合を決めていきます。

例えば、交通事故で手の指1本を切断されたケースで、後遺障害とした場合、被害者がピアニストだった場合は大変な労働能力を失う結果となりますが、事務系の会社員だった場合の比較では大きな差が生じます。

よって一般的な基準としては、労働能基準局が公表している労働能力喪失率表があり、その表を基準として被害者の職業や年齢を現実に検討し、されざれの人の喪失率を決めているようです。

裁判所では、等級によって一定額という決め方は取っていませんが、自賠責保険では、等級に応じて金額が定額制を取っており、この決め方は、業務遂行上、迅速な処理を行う観点となっています。

労働能力喪失率表
後遺障害等級 喪失率(%) 後遺障害等級 喪失率(%)
1級 100 2級 100
3級 100 4級 92
5級 79 6級 67
7級 56 8級 45
9級 35 10級 27
11級 20 12級 14
13級 9 14級 5

労働能力喪失年数の決め方

労働能力喪失期間は、原則として就労可能年限まで認められてます。

比較的軽度の機能障害や神経障害の場合喪失期間は、その内容、程度と労働、社会生活への適応見込みなどの具体的状況で喪失期間が限定されことがあります。

就労可能年数とライプニッツ係数表
年令 就労可能年数 ライプニッツ係数
39歳 28年 14.898
40歳 27年 14.643
41歳 26年 14.375
42歳 25年 14.094
43歳 24年 13.799
44歳 23年 13.489
45歳 22年 13.163
46歳 21年 12.821
47歳 20年 12.462
48歳 19年 12.085
49歳 18年 11.690
50歳 17年 11.274
51歳 16年 10.838
52歳 15年 10.380
53歳 14年 9.899
54歳 14年 9.899
55歳 14年 9.899
56歳 13年 9.394
57歳 13年 9.394
58歳 12年 8.863
59歳 12年 8.863
60歳 12年 8.863
61歳 11年 8.306
62歳 11年 8.306
63歳 10年 7.722
64歳 10年 7.722
65歳 10年 7.722
66歳 9年 7.108
67歳 9年 7.108
68歳 8年 6.463
69歳 8年 6.463
70歳 8年 6.463
71歳 7年 5.786
71歳 7年 5.786
72歳 7年 5.786
73歳 7年 5.786
74歳 6年 5.076
75歳 6年 5.076

年令39歳から75歳まで明記

例えば
年令 50歳
性別 男性会社員
平均月収 60万円(年収720万円)
後遺障害等級 9級
労働能力喪失率 35%
労働能力喪失期間 67歳までの33年間
ライプニッツ係数 11.274(就労可能年数17年)

中間利息控除

60万円 × 12か月 × 35% × 11.274 = 28,410,480円

となります。ただし、具体的に働く能力に影響を与えているかが問題となり、骨折による後遺障害が逸失利益の賠償を可能とするものでありません。

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